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トランプ大統領、早期の米軍シリア撤退に意欲

トランプ大統領、早期の米軍シリア撤退に意欲
しかし、トランプ大統領の意に反し、
シリア国内に基地を建設する構えの米軍


『動画』 5分でわかるシリア戦争(笑)


バルト国の指導者らと会談したトランプ大統領は、
「私は米軍を帰国させたい」「アメリカ国内を再建させたい」と、本音を暴露。
https://www.rt.com/news/423127-new-us-bases-syria/

これぞトランプ! とっても良いこと!
採算が合わないことをいつまでもやるべきではない。
事業でいうならならとっくに撤退していたような案件。
田中宇さんはこれを見通していました。 立派!

続きを読む・・・ ↓ ↓




トランプ大統領、早期の米軍シリア撤退に意欲 

3/30(金) 9:44配信
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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180330-00000008-jij_afp-int

AFP=時事】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は29日、米軍を「早急に」シリアから撤退させる意向を表明し、米政府は中東での戦争で7兆ドル(約745兆円)も浪費していると嘆いた。

 オハイオ州で工場労働者を前に行った大衆向けの演説の中でトランプ氏は、まもなく米軍はイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」のかつての支配地をすべて奪還するとの見通しを示した。

 トランプ氏が「わが国はシリアから手を引く、早急にだ。それからのシリアの処理は他者に任せる」と約束すると喝采が起きた。

 トランプ氏はシリアの処理を担当する他者が誰を指すのかは明らかにしなかったが、現在シリアにはバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権を支援するためロシアとイランがかなりの規模の兵力を駐留させている。

 米国はシリア東部に兵士2000人以上を駐留させ、IS打倒のため現地民兵組織と共闘する一方、シリア内戦には不干渉の立場を取ろうとしている。

 トランプ氏が示した米軍撤退の意欲は、今月解任されたレックス・ティラーソン(Rex Tillerson)前国務長官が今年1月に発表した米国の新たな対シリア戦略を公然と無視するものだ。  

ティラーソン氏は米スタンフォード大学(Stanford University)で行った演説で、ISや国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の再起を防ぐとともにイランに「シリアでの地歩をさらに固める」機会を与えないため米軍はシリアでの活動を継続しなければならないと主張し、「現時点での米軍の全面撤退は、アサドを復権させ、シリア国民に対する残忍な仕打ちを続けるのを許すことになる」と述べていた。

 トランプ氏は「わが国は中東で7兆ドルも浪費している。それで何を得た? 何も得ていない」と言明し、米国はこれから国内の雇用創出やインフラ構築を中心に支出していくと約束した。【翻訳編集】 AFPBB News






(´・ω・`)トランプが任命した ボルトン氏と ポンペオ氏。
この二人が今後のキーマンなんでしょうかね?
一見、ガチのネオコンに見えますが、実はトランプと同じ、覇権解体屋である可能性が高い。
現状を嘆くばかりの、欧米の識者の分析と違って、田中さんの分析は、徹底した推理と未来予測。
大きな視野で物事をまとめています。 お見事です! その名の如く。




田中 宇 (たなか・さかい).
『宇宙の「宇」と書いて「さかい」と読む。「宇」には、空間、広がり、家といった意味のほかに、
境界、ひさし、家の隅、世界のはずれなどの意味もあり、それで「さかい」と読めるとか。
私がどういう経緯で「国際情勢解説」を書くに至ったかについては、
1999年の「Hotwired Japan」のインタビュー記事が面白く書けています。
私が言いそうなことは、当時から10年以上たってもあまり変わっていません。』






中東大戦争を演じるボルトン

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2018年3月25日   田中 宇

米トランプ大統領が3月22日、安保担当補佐官を、ハーバート・マクマスターからジョン・ボルトンに交代させるとツイッターで発表した。

この人事が意味するところは、イランとの核協定(JCPOA)をめぐる対立で、協定を破棄したいトランプが、協定を維持したい軍産エスタブ(米国上層部の覇権を運営してきた勢力。深奥国家。トランプを敵視)を打ち破ったことだ。 (Bolton plans to fire dozens of White House officials: Report)

ボルトンの任命は、先に発表されたマイク・ポンペオの国務長官指名と合わせ、イランだけでなくロシアや北朝鮮をも敵視するトランプの新戦略だと報じる向きがあるが、ロシアや北は新たな敵視対象になっていない。トランプは最近、ロシアと仲良くするのは良いことだとツイートしている。米朝首脳会談の準備もヘルシンキの予備交渉などで進んでいる。

ボルトンはこれまで北やロシアを敵視する発言も繰り返してきたが、補佐官に任命された直後、これまでの発言は過去のものであり、補佐官としてはトランプに尽くすだけだと言っている。ボルトンがトランプを北やロシアへの敵視強化に引っ張ることはない。逆に、ボルトンがトランプの名代として、北やロシアと和解する策の準備をやらされる可能性がある) (Trump Lashes Out At "Obama And Clinton's" Lack Of "Energy Or Chemistry" With Putin) (Bolton says his past comments are now behind him as he gears up for White House role) (米朝会談の謎解き)

 子ブッシュ政権でチェイニー副大統領の子分役や国連大使をつとめたボルトンは、当時から今まで、イランを敵視することを自らの役回りとして続けてきた

ボルトンは、チェイニーに命じられ、イスラエルと謀ってイランに核兵器開発の濡れ衣をかける試みを行った。イラクに大量破壊兵器保有の濡れ衣をかけて03年に侵攻して潰した後、子ブッシュ政権は、イランに同様の濡れ衣をかけて侵攻して潰そうとした。その準備を、かつてボルトンが手がけていた。 (The Untold Story of John Bolton’s Campaign for War With Iran)

 イラク戦争は、占領の泥沼と化し、大量破壊兵器の濡れ衣もバレてしまい、軍産エスタブ内部で、とても評判の悪い戦争になった。イランに核兵器開発の濡れ衣をかけることは、軍産エスタブ内のコンセンサスとして残ったが、米軍がイランに侵攻して戦争することは、米国の軍事力や外交信用を自滅させることになるので、軍産エスタブも望まないこととなった。

イスラエルと親しいボルトンら「タカ派」や「ネオコン」は、イランの政権転覆を望んだが、軍産内の主流派は、彼らを疎んじるようになった。こうした流れの先に、2015年にオバマが欧州や中露も誘ってイランと締結した核協定(JCPOA)がある。 (イランとオバマとプーチンの勝利)

(米英諜報界、軍部、外交界、議会勢力、マスコミなどから成る軍産複合体は戦後、ソ連を敵視して冷戦体制を構築することで米国の覇権運営権を握った。レーガンが覇権の主導役を軍事から金融に替えて冷戦を終わらせた後、軍産は覇権を軍事主導に戻すため90年代に苦戦した。その時に軍産を助けたのが、イスラエルが軍産系シンクタンクの政策立案者として支援したタカ派とネオコンだ

タカ派は反米諸国を武力で潰す策を提案し、ネオコンは独裁政権を軍事力で転覆する「強制民主化」を提案した。軍産によるクーデターの色彩がある01年の911テロ事件を機にタカ派とネオコンが軍産を牛耳り、ソ連敵視の代わりに、軍産が裏でこっそり支援するイスラムテロ組織を敵視するテロ戦争の世界体制が作られ、軍産が覇権運営役に返り咲いた。だが、イラク侵攻など中東戦略が次々と失敗し、軍産の支配体制への国際信用が揺らぎ、その末にトランプが軍産敵視の大統領として出てきた。

ボルトンはネオコンと報じられているが、正確にはネオコンでなくタカ派だ)

("The Obama People Better Start Packing Their Shit" - John Bolton Expected To "Clean House" At The NSC)

 子ブッシュ政権の中東戦略の失敗の後、タカ派やネオコンの多くが好戦的な発言を控える中、ボルトンは頑固にイラク侵攻を擁護し続け、イランの政権転覆を提唱する言論活動をFOXテレビなどで続けたトランプは軍産が米国の権力を密かに握り続ける体制を壊すために大統領になった。軍産の一部(のふりをして軍産を内破させる勢力?)であるネオコンは16年選挙戦でトランプを敵視して「ネバートランプ」の運動を立ち上げたりした。だがその後トランプは、ネオコンやタカ派が軍産を内破させる勢力であると見破ったのか、就任直前にトランプの方からネオコンやボルトンに近づき、イラン協定を破棄する方策をボルトンに立案させたりした。だがその実行は政権内の軍産側勢力(マクマスター、ケリー、ティラーソンら)によって阻止されてきた。 (Trump Isn’t Certifying the Iran Deal—What Happens Next?) (トランプのイラン核協定不承認の意味)

 911以降、米国の軍産エスタブは、タカ派やネオコンの影響を受けて全体的に好戦的になった。だから15年にオバマがイランと締結した核協定(JCPOA)は、軍産エスタブの一部である米政界やマスコミから「イランに譲歩しすぎだ」と批判揶揄されつつも(その影響で、JCPOAは90日ごとに米大統領の再承認を受ける必要がある)、これ以上米国が中東で戦争の泥沼にはまらずに国力を温存するために必要な策として静かに認知されている。JCPOAは、イランに核兵器開発の濡れ衣をかけたまま、イランが民生用の原子力開発(医療用放射性同位体の製造など)を制限する見返りに、国際社会(米露中英仏独)がイランへの制裁を部分的に解除する協定だ。 (イラン制裁の裏の構図) (イランを再受容した国際社会)

 トランプは選挙戦中から、JCPOAを破棄すべきだと言い続けている。トランプの主張は、今の協定がイランに甘すぎるので、いったん破棄してもっとイランにとって厳しい新協定を制定すべきだというものだ。だが実際のところ、イランが核兵器開発しているというJCPOAの前提自体が濡れ衣であることが、世界にかなりバレている。いったん協定を破棄したら、もう再締結できないだろう。JCPOAが締結された15年当時に比べ、シリア内戦を露イランが平定しつつあるという新事態が加わり、国際社会においてイランやロシアの力が増加し、米国や英国の力が低下している。 (米国を孤立させるトランプのイラン敵視策)

 ロシアは、自国がウクライナ・クリミアで米国の濡れ衣戦争の被害にあっているため、イランに対する米国の濡れ衣非難を容認しなくなっている。米国がJCPOAを破棄したら、イランは「我が国は核兵器開発などしていないので再協定は必要ない」と主張し、ロシアもそれに賛成する。イランに濡れ衣をかけた米国の不正行為の方が批判される傾向になる。国際社会が大っぴらにイランとつきあえるようになる。米国の国際信用力がますます低下する。だから米国の軍産エスタブはJCPOAの破棄に反対だ。逆にトランプは、JCPOAを破棄することで、自分のやりたいことである米国の覇権放棄、軍産支配の解体を狙っている。 (Iran's nuclear deal cannot survive if US withdraws: Russia)

(イランは核兵器を持つ国家意志がなさそうなので、JCPOAの体制が消滅してもイランが核兵器を開発することは多分ない。イランが核保有に向かっているというのはつくり話だ。今では米諜報界ですら、そう言っている) (Intel Vets Tell Trump Iran Is Not Top Terror Sponsor)

 イスラエルは以前、米国がJCPOAを破棄することを強く望んでいた。イスラエルは、米国のイラク侵攻の計画に対し、イラクを潰すならその後必ずイランも潰さないと、シーア派のイラクがイランの傘下に入り、イランが台頭して米国の手に負えなくなって失敗すると指摘し、ブッシュ政権に、イラクの後にイランにも侵攻すると約束させた。ボルトンは、この約束を履行する事務方として動いていた。オバマは、イスラエルとの約束を反故にして、逆に、イランに侵攻しないという宣言であるJCPOAの核協定をイランと結んでしまった。オバマとイスラエルは仲が悪かった。 (イランと和解しそうなオバマ)

 16年の大統領選挙で、オバマの後継の民主党政権を狙ったクリントンはJCPOAを維持する姿勢だった。軍産やマスコミはクリントンを支援した。対抗してトランプは、JCPOAを破棄すると、イスラエル(の代理人である財界人シェルドン・アデルソン)に約束した(加えて、イスラエルがかねてから望んできた米大使館のエルサレム移転もやると約束した)。この約束により、トランプは米政界で強い力を持つイスラエルロビーの賛同を受け、クリントンを破って大統領になった。 (トランプ台頭と軍産イスラエル瓦解)

 当選したトランプは、JCPOAを破棄する任務をやらせるため、イラン敵視のプロであるボルトンを国務長官か安保担当補佐官に起用しようとした。

だが、軍産やマスコミはトランプを妨害するため、トランプ陣営がプーチンと結託してロシアのスパイをしているという濡れ衣のロシアゲートをでっち上げたその影響で、トランプはボルトンを起用できなくなり、国務長官は妥協の産物として軍産系のティラーソンになった。トランプ政権就任後、スキャンダルはひどくなり、安保担当補佐官だったマイケル・フリンが就任1か月で辞任させられ、軍産が送り込んできたマクマスターが後任の安保補佐官になった。 (With Bolton, Trump Creates a Historically Hard-Line Foreign Policy Team)

 ロシアゲートを使って軍産がトランプ政権の中枢に入り込んできたが、政権内にはトランプの要望に沿って、プリーバス首席補佐官の傘下などに、イラン敵視のプロ(Ezra Cohen-Watnick、Derek Harvey、Rich Higginsら)が配置されていた

ボルトンも定期的にホワイトハウスに呼ばれてトランプとイラン敵視のやり方について話し合い、イランにJCPOA違反の濡れ衣を着せることで米国が協定を破棄するシナリオを昨年7月に練った。だが、これは挙行前に軍産側に察知され、軍産側が米議会の共和党に手を回してトランプの減税など経済政策を妨害するように仕向てトランプを譲歩させた。プリーバスは7月末に辞任させられ、後任の首席補佐官として軍人のジョン・ケリーが軍産から送り込まれ、ケリーとマクマスタがトランプの政策に事実上の拒否権を持つ体制が組まれた。8月にはバノンも辞めさせられ、大統領府は軍産がトランプを幽閉する「独房」になった。ボルトンはこの時期、トランプとの面会を要請したがケリーに拒絶されたと言っている。 (トランプの苦戦) (White House 'pressuring' intelligence officials to find Iran in violation of nuclear deal) (John Bolton completes Trump’s America First goals)

 だがその後、トランプは議会共和党と組んで経済政策を先に通す努力を続け、減税もインフラ整備も財政赤字の増加も議会に可決させた。中国などとの貿易戦争もトランプ流に開始した。これらの議会の協力が必要な経済事案を片付け、経済政策で議会共和党を見方につけた後、トランプは今年2月から軍産への反撃を再開した。FBIや司法省のロシアゲート捜査が、インチキなスティール報告書に依拠していることを議会共和党に攻撃させつつ、3月に入り、ティラーソンを辞めさせ、マクマスターも辞めさせて、トランプの言うことを良く聞くイラン敵視のタカ派であるポンペオを国務長官に、ボルトンを安保担当補佐官に起用した。このように、この1年間のトランプ側近の抗争的な人事の多くは、イランとの協定を維持するか破棄するかという政権内の紛争の一部となっている。 (ロシアゲートで軍産に反撃するトランプ共和党) (How to get out of the Iran nuclear deal - John Bolton)

 トランプの念願かなって、ボルトンが安保担当補佐官に起用された

トランプの政策実行を妨害していたマクマスターやティラーソンは更迭された。

ケリーは沈黙することを条件に続投を許された

(最近の記事で私は、ケリーとトランプが、これ以上の人事異動をしないことで手打ちしたと報じられていると書いたが、おそらくこの時すでにマクマスター辞任・ボルトン起用が秘密裏に決まっており、それ以上の人事異動をしないという手打ちだったと考えられる)。次にイランとの協定の90日ごとの見直し期限がくる5月12日までに、トランプはJCPOAの破棄(米国の離脱)を決めるだろう。すでにイスラエルにそう伝えたと報じられている。 (好戦策のふりした覇権放棄戦略) (Trump Tells Netanyahu: US To Withdraw From Iran Deal Unless "Significant" Changes Made)


▼イスラエルにイランとの戦争をけしかけてしり込みさせる

 それで、次の問題は、トランプがJCPOAを離脱した後、イランに対してどう動くかということだ。ボルトンの好戦的な姿勢から考えて、米国はイランを軍事攻撃し、中東大戦争が始まるのでないか、という予測が容易に出てくる。イスラエルの03年以来の望みは、米国が、イラクに侵攻して政権転覆したように、イランにも米軍を侵攻させて政権転覆することだ。イラクとイランの両方が国家崩壊していれば、中東にイスラエルの敵がいなくなる(アラブ諸国は弱い。トルコは味方につけられる)。 (Israel ponders a new war in the Middle East)

 だが、外交的な現実を見ると、トランプは別の方向に動いている。トランプはイスラエルに、JCPOAの破棄を約束しただろうが、米国がイランを単独で軍事攻撃して政権転覆する約束はしていないはずだ。就任後のトランプの中東外交のやり方から見て、トランプはイスラエルとの間で、イスラエルとサウジアラビアと米国が協力してイランを倒す、もしくは、イスラエルとサウジが協力し合ってイランを倒すのを米国が支援するシナリオで合意している。 (イランを共通の敵としてアラブとイスラエルを和解させる)

 トランプは昨年5月に中東を歴訪して以来、イスラエルとサウジを「イラン敵視連合」として和解させようとし続けている。両国の和解にはパレスチナ問題の解決が不可欠だ。トランプはイスラエルの言いなりの中東和平案を作り、サウジに対し、その和平案をパレスチナ人に了承させろと求めている。この和平案でパレスチナ問題が解決したことにして、イスラエルとサウジを連合させ、その連合体にイラン潰しを主導させ、米国がそこに協力するのがトランプのシナリオだ。このシナリオによって、米国は永遠に解決しない中東和平の仲裁役をやらずにすむようになるし、米国が単独でイランと戦争する事態も回避できる。パレスチナ人の面倒を見るのは、米国のカネでなくサウジのカネになる。 (Trump Signs New Bill Slashing Aid to Palestinians)

 だが、パレスチナ人がトランプの和平案を拒否し続けているため、シナリオは頓挫している。先日サウジのMbS皇太子が訪米し、その時に大統領府で、パレスチナのガザに人道支援を送る会議が、20カ国が参加して開かれた。だが、パレスチナの代表はボイコットして不参加だった。この会議には、イスラエルとサウジの両方が参加しており、トランプ政権の方針を感じさせる。この会議の主催者は、トランプが中東和平担当に任命した娘婿のジャレッド・クシュナーで、彼はユダヤ人でしかもMbSと親しいのだが、最近ケリー首席補佐官に意地悪されて機密文書を読める権限を剥奪される不名誉に遭っている。パレスチナが不参加で、落ち目のクシュナーが主催したパレスチナ支援会議は、トランプ政権のイラン敵視策を象徴している。 (Trump’s Quiet Meeting with Saudi Arabia and Israel Portends a Dangerous Collision Course with Iran)

(この会議には、ハマスと親しくガザを長く支援してきたカタールも参加し、トランプがサウジとカタールを和解させたがっていることがうかがえる。とはいえ、もともとサウジをけしかけて、仲間だったカタールを敵視させたのはトランプだ) (Jared Kushner's Dreams of Mideast Peace Are Alive) (カタールを制裁する馬鹿なサウジ)

 もし今後サウジとイスラエルがなんとか和解できたとしても、サウジとイスラエルの連合軍に米軍が加わり、3か国でイランを攻撃するといった事態にはなりそうもない。イランは今、シリア政府軍に加勢するかたちで、シリア南部のイスラエル国境のすぐ近くに軍事展開している。イランの革命防衛隊(事実上の軍隊)がヒズボラやシーア派の民兵団、地元のシリア政府支持の民兵団などを訓練し、イスラエル国境沿いに展開させている。

しかも、このシリアのイラン勢の上空の制空権はロシアが握っている。 (As tensions rise, neither Iran nor Israel want war) (Jordan, Israel hedge their bets in southwest Syria)

 
米イスラエルサウジとイランとの戦争が始まるとしたら、それは、米空母がインド洋からイラン本土にミサイルを撃ち込むのでなく、シリア南部において、イスラエルとイラン系軍勢との戦闘によって始まる。イスラエルの出方しだいでは、ロシアがイランの味方をする。ロシアはすでにイスラエルに対し「イラン側が先に攻撃するならイスラエルの味方をするが、イスラエルが先に攻撃するならイランの味方をする」と通告してある。米国は、ロシアとの交戦を避ける。イスラエルは、リスクが高すぎてシリアのイラン系軍勢を攻撃できない。サウジは・・・傭兵以外のちゃんとした軍隊を持っていない。 (Russia to Israel: We will defend you if Iran attacks, but also defend Iran’s presence in Syria) (The next Iranian-Israeli engagement in Syria is due in late April, early May)

 シリア内戦は、まもなくダマスカス近郊の東グータのテロリストの支配地をシリア政府軍が完全に奪還し、残るはイスラエルとイラン系が対峙するシリア南部だけになる。トランプがイランとの核協定を破棄する5月には、シリア内戦も、イスラエルとイラン系の対峙が焦点になる。アラブ諸国では「5月に中東大戦争が起きる」という予測が流布している。実際には、2008年と同様、中東大戦争は起こりそうで起こらない。 (Israel prepares for 'May Madness') (中東大戦争が近い?) (中東大戦争の開戦前夜)

 米軍は、イランとの戦争に反対だ。シリアで米軍が戦い続けることにも反対だし、サウジの戦争に協力することにも反対だ。米軍は、トランプのイラン敵視のシナリオに全面的に反対している。数日前の記事に書いたが、米軍の中東担当(中央軍)のボーテル司令官は「米国はイランとのJCPOAの核協定を維持すべきだ」「シリア内戦はすでにロシアに支援されたアサドが勝っている」などと、米議会で証言している。 (Iran, Syria and Saudi Arabia: Top Three Stunning Admissions From the Top U.S. General in the Middle East) (Army Major Explains Why The US Military Should Stay Out Of Iran) (好戦策のふりした覇権放棄戦略)

 
トランプは大統領になる前、自分が出演するテレビドラマのシナリオ立案者もやっていた。大統領になってからも、自分自身の役どころも含め、政治的な駆け引きのシナリオ立案をして、ドラマ仕立てで演技を展開している感じだ。トランプの政治ドラマの出演者として見ると、好戦的な「濡れ衣戦争屋ボルトン」は興味深い存在だ。英エコノミスト誌は「ボルトンはトランプのプロレスの『大工 carpenter』(引き立て役)だ」と書いている。トランプが描くシナリオの特徴の一つは、今にも戦争が始まりそうな感じをどんどん煽り、人々が、もうやめてくれと叫び出し、戦争で儲けてきた軍産が「戦争反対」を言い出す段になると、急転直下、側近にも相談せずに和解交渉したりする。米朝会談は、そのシナリオで決まった(トランプが金正恩とどんな国際政治プロレスを演じるか見ものだ)。 (Thunder Bolton - H.R. McMaster out, John Bolton in) (Russia Can Keep the Peace Between Israel and Iran)

 イランをめぐる問題も、ボルトンを使って戦争を煽った挙句、イスラエルとサウジがうまく和解できないとか、イスラエルがシリアでの戦争を尻込みするといった行き詰まりを経て、イラン側とサウジ、イスラエルとの兵力引き離し(和解の手前)をトランプがロシアのプーチンに丸投げするなど、大方の予想と全く違う展開になることがあり得る

トランプは最近、サウジに原子炉を買わせ、サウジがイスラエルや(濡れ衣だけど)イランに対抗するかたちで核武装するように仕向けている。

これも、サウジのMbSを「極悪」な役回りに仕立てるトランプのシナリオ作りな感じがする。 (Saudi Crown Prince Says Will Develop Nuclear Bomb If Iran Gets One; Compares Ayatollah To Hitler) (Bolton Appointment Looms Large, But Actual Policy Impact Still Unclear) (Trump and Saudis Discussed Saudi Arabia’s Nuclear Ambitions)




[ 2018/04/04 23:46 ] 未分類・ニュース等 | TB(0) | CM(0)

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